耳を折れさせる遺伝子の遺伝子型を Fd、立たせる遺伝子の遺伝子型を fdといい、Fdは fdに対して優性です。
優性というのはその遺伝子が1つあれば、その形質を受け継がせることのできる遺伝子のことで、これに対して劣性遺伝子は1つでは形として表に出ることが出来ずに隠されてしまう遺伝子のことを言います。
なので耳の折れたスコティッシュフォールドの遺伝子の表現型は、FdFdかFdfdのどちらかになり、立ち耳のスコの遺伝子の表現型はfdfdであることになります。
折れ耳同士の交配は規則で禁止されているわけではありませんが、骨瘤等の遺伝性疾患を起こす可能性が高くなり、他の猫種で言う近親交配よりも重大な結果を引き起こしますので、スコを愛するブリーダーであれば決して行いません。
Fd遺伝子はそれ自体に骨格(とくに末端)異常を示す作用があるため、折れ耳同士の交配でなく正しく交配された場合でも、尾が硬化したり足の指の形状に異常をきたす場合があります。
スコティッシュフォールドの交配には遺伝学等の深い知識が求められるのです。